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Posted by ミリタリーブログ  at 

2012年09月15日

MP9システム7 その3


MP9の日本版と、海外仕様のシステム7版、その違いを比較検証するシリーズの3です。

前回メカ部を紹介しました。
今回は給弾、発射のエンジン部分をチェックしたいと思います。
ここには私が熱望した最大の感涙改良ポイントが有ります!

それは・・・?
まず、日本版MP9を購入して私が常に苦しめられて来た事。
まずはBB弾がチャンバー内にうまく収まらずボルトが閉鎖不良を起こすジャム、それに伴うノズルの変形
そしてチャンバー内に収まったものの弾の位置が前進し過ぎて、フローティングバルブが閉じてしまい、発射側にガスが回らずブローバックだけしてしまい、次弾をチャンバーに給弾してしまう二重装填
こんな事が購入直後から頻発しました。

私が持ってるGBBガンで他にこんなめんどくさい奴はありません。
WA M4も出始めの頃は散々言われたものです。
しかしあちらはその後、豊富なカスタムパーツが発売される事によって所有者の力量次第でどうにでもなりました。
KSC MP9は・・・私の知る限りでは不等ピッチのリコイルスプリングぐらいでしょうか?

MP9もちょっと改良すれば俄然安定したGBBガンに生まれ変われるだろうに・・・。
そんな思いが有ったのです。
まあ私の力量ではカスタムパーツ頼みなので、無いものをゼロから作る事は出来ませんw



自分が心から望んでた事の一つがコレ。
マガジンリップのBB弾保持形式。
過去記事でも何度か愚痴を垂れてますが、ダブルカラムのままリップで保持される日本版マガジンでは、ノズルのインパクト部分が中心ではなく左右両端に偏る為に角が潰れ易く、それによって益々ファールチップしてジャムを起こし易くなります。
これが改良されたのは正に感涙もの。



エジェクションポートから覗いた図です。
見やすいように色付けしていますが、右の白いのが初弾で、赤く色を付けたのが次弾です。
このように日本版ではリップからBB弾を打ち出すのが非常に窮屈に感じられると思います。
また、弾がチャンバー内に収まるまでに段差がかなりあって、これが弾噛みの原因になりそうな感じが見て取れますよね。



その部分を取り出すとこのようになっています。
バレルアッセンブリとフィーディングランプです。
マガジンのリップから打ち出された弾は、フィーディングランプの三日月型の面取り部分を乗り越えて、バレルの厚み、ラバーチャンバーの厚みといった段差を越えてチャンバー内部の定位置に収まらなければならない訳です。



角度を換えて見てみます。
三日月型の部分にカーンと当たって跳ね上がった弾が、上手にチャンバーの中に入り込むのが理想でしょうが、実際はあり得ないところに飛んで行く困ったちゃんもいるのです。



さて、今度はシステム7の方です。
初弾は中心に見えており、次弾はまだ下にあって隠れています。
弾は中心にありますから、ノズルのインパクト部もまっすぐド真ん中をヒットします。
そして弾の前方に何かがあるのが解りますよね?



ハイ!
この通りです♪



解りますか皆さん!
これですよ!!
ここまで改良されていたんです!
余計な説明はいらない、見たまんまです!!
嬉しさのあまりジャパネットの社長さんみたいに叫んでしまいますw

さあ、ここまでで給弾経路の問題がかなり改善されてる事が解りました。
これでジャムの発生率はかなりゼロに近くなったのではないかと思います。
私が自分で出来るものならしたかったことが、ここまで実現しています。

そしてまだ、更に次があるんです!




日本版のローディングノズル、ピストンとシリンダーの関係からいえばシリンダーになります。
マルイのグロックなんかもこんな感じで、ノズルがピストンになってるWAとは対照的ですね。

で、ガスルート開口部から覗くフローティングバルブの状態は、バルブの後ろにスプリングが有り、発射方向のルートを強制的に閉じるようになってます。




すなわちチャンバー内の定位置に収まったBB弾がフローティングバルブを押しこむ事によって、発射方向の弁が開き、BB弾が発射される訳です。
BB弾が定位置を行き過ぎてチャンバー内に保持された場合、ガスは発射側へ行かず、それが弾ポロ・二重装填の原因になります。
これはWA M4で頻発するマグナの持病と同じ原理です。
そしてその有効な解決法はご存知、負圧化ですね。
(MP9は厳密にはもともとミドルシュートの負圧式)



システム7のエンジン部を取り出してみてみましょう。



シリンダーリターンスプリングが有ります。



ピストンと分離。



シリンダーの内部を後ろから見た図。
前方にフローティングバルブが有り、抜け留めとしてピンが刺さっています。
シリンダーのカップの薄さが気になりますね。
海外ではこのカップ部分が割れるトラブルが非常に多いようです。
私はここが現状気がかりを残してる部分だと思います。

おっと、話が脱線しました。




ノズル部を前から見ると、フローティングバルブは三枚羽の金属製だというのが判ります。
そしてスプリングはバルブの前方、すなわち常に発射側へのガスルートを開けておき、BB弾が発射されたあとの負圧によって弁が閉じるようになっています。
これでBB弾が定位置を行き過ぎてチャンバー内に保持されたとしても、弾ポロの発生は限りなくゼロに近づいたと思います。
MP9がよく言われる、弾を選ぶ機種ということが、これによって弾を選ばない(一般的な規格内で)奴に変わったと言えるんじゃないでしょうか。

いかがでしたでしょうか?
私が悩まされて来たMP9の持病とも言えるジャム、弾ポロ・二重装填、ノズルの変形・・・。
それらがなんと、マガジンリップ、フィーディングランプ、負圧ノズルと3重の改良によって見事に消化されたと言えると思います。
これを感涙にむせばずしていかがしましょうや。
そして購入から現在までの間、システム7版で一度もトラブルは起きていません。
日本版(エクセレント・ハードキック版)とは違うのだよ〜フハハハハ。
ウルァッ! (((((;`Д´)≡⊃)`Д)、;'.・ゲフゥ!

・・・・そんな訳でして、長々とお付き合いしてくださってどうもすいませんでしたm(_ _)m
大体こんなところで大まかな改良点はおしまいです。

次回は・・・海外の先輩たちが、購入したらまず最初にコレやっとけと言う、システム7版MP9のTipsを紹介します。  


Posted by エコー  at 06:12Comments(6)KSC/ MP9